えふいずびーの無職生活

無職になりました。

悟りに至るまで・1

さあ、自分語りが始まるザマスよ。




実は私は今年で勤続某年という節目の年でして。会社からは勤続休暇を頂戴し、有難く二泊三日で故郷の福岡に行かせて頂いたのです。

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ちょうど山笠の時期だった。


関西に出てくるまで住んでいた福岡には特別の思い入れがあって、これまでも辛いことがあるたびに新幹線に飛び乗って福岡に赴き、天神やら能古島やらトリアス久山やらを闇雲にうろうろしては「癒された!」と満足していた。なーんの目的もない旅だったが、本当にそれだけで、街のにおいを嗅ぐだけで満足だったのである。
久々の福岡はかなり変わってしまっていて、浪人生だった頃ささやかな楽しみとして雑貨や服を買い求めていたダイエーショッパーズが100均やらブックオフやらが入る大味な商業ビルに様変わりしていたりしたけれど(正直そこはちょっとがっかり)、海や空やそこにいる人は変わっていなかった。


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平日の志賀島。めっちゃリゾートかつ誰もいない。

リゾートひとりきりというシチュエーションで私の心を占めていたのは、開放感でなく、休暇直前に事務員さんに言われたくだらない嫌味。いや、あれは嫌味というか言い掛かり? 虫の居所が悪かったようで、ちゃんと依頼すれば無言で済ませてもらえるはずの業務を、嫌味だけくどくど並べられて結局やってもらえなかった。
そりゃ、にんげんだもの。気分に左右されることもあるさ。でもさ、あの嫌味はなんなの。なんなの。滅入るわー…


ももちの砂浜をざくざく歩きながら、改めて「私にも悪いところや至らないところはなかったか?」と考えた。海辺で遊ぶウェイさん達を尻目に、俯いて、考えた。
なにも思いつかなかった。


あまり例は挙げたくないが(私が思い出し滅入りするので)、一事が万事そんな調子で、更に業務自体の忙しさや慌ただしさもあって、当時の私は既にかなり疲弊していた。言い忘れていたがその部署には半年前に赴任したばかりで、気性の荒い人や浮き沈みの激しい人に毎日オラオラオラと怒鳴られながら仕事をなんとか覚えている最中でもあった。


あーくそ、なかなかすっきりしないなーと焦り始めていた。二泊で帰らないといけないのに、これじゃ癒されない。私にとって福岡は「辛い毎日で負った心の傷のリカバリスポット」なのに。その日はそのまま、ひたすら歩き回って、ただへとへとになって、宿に戻った。


続きます。