悟りに至るまで・2
つづき。
その夜は、天神の東横インで、無駄に疲れた状態でひたすら楽しくない考え事をしていた。無益な時間だった。
いかんいかんせっかく旅行なんだから、えーと、良いものを食べに行くとかそういうのどうかな…と、無理やり思考の方向転換を図るべく博多駅まで歩いたりもした。私はそもそも旅先での食事に全く興味がなく、従って行く店のあてもなかったので、結局むかし通っていた普通のとんこつラーメン屋さんで食事をし、駅ビルのしまむらで仕事用のスーツのインナーを買い、疲れ切った脚を引きずりながらまた天神まで戻った。
なんでこんな状況でまで仕事用のスーツのインナーなんか買ってるんだろうなーという疑問がよぎったけれど、
しまむらは、安いから、別にいいんだ。
と思った。そう思わないとやってられなかった。
翌日は台風の接近による大雨で、更に行くあてがなくなってしまった。
天神コアの地下にあるカフェで高いお茶を飲みながら、楽しいのに虚しくて虚しくて仕方なかった。仕事休みで大好きな街にいて昼間からお茶とかできて、身体のほうは本当に解き放たれているのに、頭の中はなんでこんなに不自由なんだろう。なんでこんなに嫌な気持ちで一杯なんだろう。
そのカフェで、私はこんな連投ツイートをしている。
ここで言っている飲酒運転撲滅ポスターというのは、ちょっと言葉では説明したくないし写真も撮りたくなくて撮っていないから分かってもらえないかもしれない。それはこの問題の本質じゃないから、読者の方におかれましては、適当に、なんか心にくる系の啓発ポスターを想像しといてください。
大好きな街で雰囲気のいいカフェで昼間からおいしいお茶を飲みながら、ここまで「私はまだ大丈夫、まだ大丈夫、まだ大丈夫」と自分に言い聞かせなければならなかったなんて、なんか、すごく、惨め。もちろんこの時には自分がどれほど惨めなのか自覚はしていなかったけれど。
つづく。
悟りに至るまで・1
さあ、自分語りが始まるザマスよ。
実は私は今年で勤続某年という節目の年でして。会社からは勤続休暇を頂戴し、有難く二泊三日で故郷の福岡に行かせて頂いたのです。
ちょうど山笠の時期だった。
関西に出てくるまで住んでいた福岡には特別の思い入れがあって、これまでも辛いことがあるたびに新幹線に飛び乗って福岡に赴き、天神やら能古島やらトリアス久山やらを闇雲にうろうろしては「癒された!」と満足していた。なーんの目的もない旅だったが、本当にそれだけで、街のにおいを嗅ぐだけで満足だったのである。
久々の福岡はかなり変わってしまっていて、浪人生だった頃ささやかな楽しみとして雑貨や服を買い求めていたダイエーショッパーズが100均やらブックオフやらが入る大味な商業ビルに様変わりしていたりしたけれど(正直そこはちょっとがっかり)、海や空やそこにいる人は変わっていなかった。
平日の志賀島。めっちゃリゾートかつ誰もいない。
リゾートひとりきりというシチュエーションで私の心を占めていたのは、開放感でなく、休暇直前に事務員さんに言われたくだらない嫌味。いや、あれは嫌味というか言い掛かり? 虫の居所が悪かったようで、ちゃんと依頼すれば無言で済ませてもらえるはずの業務を、嫌味だけくどくど並べられて結局やってもらえなかった。
そりゃ、にんげんだもの。気分に左右されることもあるさ。でもさ、あの嫌味はなんなの。なんなの。滅入るわー…
ももちの砂浜をざくざく歩きながら、改めて「私にも悪いところや至らないところはなかったか?」と考えた。海辺で遊ぶウェイさん達を尻目に、俯いて、考えた。
なにも思いつかなかった。
あまり例は挙げたくないが(私が思い出し滅入りするので)、一事が万事そんな調子で、更に業務自体の忙しさや慌ただしさもあって、当時の私は既にかなり疲弊していた。言い忘れていたがその部署には半年前に赴任したばかりで、気性の荒い人や浮き沈みの激しい人に毎日オラオラオラと怒鳴られながら仕事をなんとか覚えている最中でもあった。
あーくそ、なかなかすっきりしないなーと焦り始めていた。二泊で帰らないといけないのに、これじゃ癒されない。私にとって福岡は「辛い毎日で負った心の傷のリカバリスポット」なのに。その日はそのまま、ひたすら歩き回って、ただへとへとになって、宿に戻った。
続きます。
確かに元々カロリークイーン&ほしいものリストの話
『だがしかし』に影響されて買ったブタメン(これ大人になってから初めて食べました、おいしいですね)の備蓄がまだいくらかある。もうしばらくはこれでいける。ブタメンが尽きたら本気出す。あー、『だがしかし』をリアタイで観ていた頃はこんな事になるなんて思っていなかったんだ…ブタメン買うくらいだったらもう少し別の(ry ←最近この思考パターン多いです、無益なのでやめたいです。
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むかし頂いたこれを一から読み直している。私も遂に京大卒ニートクラスタの仲間入りである。感慨深いような、「あ、そう、やっぱりね」なような。
特になにも目標とかないけど、とりあえず、ほしいものリストから何か貰ってみたい…貰ってみたい…。
困窮とか
そもそも私は計画的に退職したわけではないから、目の前には茫漠たる困窮がある。これから現在のえふいずびーさんの困窮ぶりの話をします。
「ある日突然倒れて仕事を辞めざるを得なくなった」というのが簡潔な真実だから、まさに青天の霹靂。無職になることについて、なんの準備もしていなかった。それどころか、倒れる寸前までずっと、この安定した収入が今後も続くものと思いこんでいたからダーラダーラと無計画な浪費をしていた。
支払いは主にカードを使う派だったから、カード会社からの請求額は容赦ない。倒れる数日前には美容院でオプションのヘッドスパなんか付けてたりして、ほんと、頭なんか私がなんぼでもこねくり回したるからその八千円現金でよこせやあああああという気になりますね。全ては後の祭りなんですが。あー、八千円欲しい…。
今はとりあえず家にある売れそうなものをひたすら売り払って凌いでいる。らしんばんさん、りずむぼっくすさん、駿河屋さん、ありがとう。おかげさまで薬代が払えます。あと、過去に欲望の赴くままあれこれ買いまくっていた私もありがとう。おかげさまで御覧の有様です。
今日はまだ何も食べていないので、業務スーパーで買った油揚げ37円也を用いてなんとかしよう…。こんなかんじで、日が暮れる。おしまい。おなかすいた。